アイドルに条件?
5年前、私の就職活動は、モーニング娘。から始まった。6期メンバーを募集する『LOVEオーディション2002』が行われたのである。安倍なつみが大好きだった私は、モーニング娘。のファンでもあった。
なっちのお近づきになれるし、アイドル引退後もつぶしが効きそうだと、訳の分からぬ考えを起こした私は、応募を決意した。
ところが、である。
応募資格は、“中学1年生から高校3年生までの女性”とされていたのだ。ハタチにして、年齢制限に引っかかってしまった。やっぱり、5期メンバー募集時に応募していればよかったのか・・・。(5期メンバーの応募資格に年齢制限はなかった。)と、これまた、間抜けなことを考えていたのだが、同時に、「何か違うな」という思いが芽生えた。
モーニング娘。になるために年齢制限があっていいのだろうか――。
モーニング娘。は、もともとテレビ東京系『ASAYAN』で放送された「シャ乱Qロックヴォーカリストオーディシション」の最終選考で落ちたメンバーが集まり、手売り5万枚のインディーズ活動から這い上がってきたグループ。
「モーニング娘。」と命名されたとき、『ASAYAN』の観覧席からは、バカにしたような失笑にも近い笑いが起きた。人気が出てきた矢先に、ボーカルの核を担っていた福田明日香が卒業を表明した。同日発売した鈴木あみの「BE TOGETHER」とのCD売り上げ対決で惨敗したこともあった。そして、「LOVEマシーン」で初のミリオンセラーを達成する。
様々な苦難を乗り越え、トップアイドルとなったモーニング娘。は、あらゆる女性に夢と希望を与えるべき存在なのだ。極端な話、ばあちゃんがモーニング娘。に入ってもいいと思う。
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♪いくつになっても〜 WOW 青春だよ♪
「そうだ!We're ALIVE」より
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と歌っているのは、“娘。”自身なのだから。
中澤裕子がモーニング娘。を脱退した頃の『AERA』によれば、彼女が脱退したことで、30代の女性ファンが離れていったという。
今や初期メンバーから4期メンバーの全員がモーニング娘。から姿を消し、最年長は20歳の高橋愛である。脱退・卒業の対象は、いつだって古株や年長メンバーなのだ。
加護ちゃんが、喫煙するのもいいけれど(違法だが)、辻ちゃんが、でき婚するのもいいけれど(旦那が食わしていけるのかという心配があるが)、もはやモーニング娘。が、ゴシップか、メンバーの卒業・増員でしか、話題を提供できないグループになってしまったことが悲しい。
庄司智春との交際が発覚した藤本美貴も、モーニング娘。を脱退したが、GAMとしての活動は続ける。
異性との交際は、モーニング娘。ではご法度でも、GAMでは許されるらしい。そういえば、相方の松浦亜弥もw-inds.の橘慶太との交際が『フライデー』で報じられたときも、松浦亜弥自身から“アイドル”としての反省の弁を述べるコメントもなければ、所属事務所のアップフロントエージェントでの外面的な位置づけが変化したとも感じられない。
モーニング娘。と同じ事務所の“アイドル”であるのに、どうも解せない。“アイドル”というよりも、“モーニング娘。”であり続けることは、いろいろと制約があるように感じられる。そもそも“アイドル”であることに条件があるのだろうか。
『モーニングセットの様にお得感があり楽しめるユニット』ということでつんくから命名されたモーニング娘。。
何だか在籍しているメンバーにとってはお得感はなさそうだ。
(敬称略)