そうだ、映画に行こう

映画館で上映時間を待つときに感じる高揚感。映画館で観る映画は、何ともいえない味わいがある。
大きいスクリーンや精度の良いサウンド。映画館の設備的な要素も含まれるが、何といっても、多くの人と一緒に映画を観るからだろう。同じ時間、同じ空間に集まった見ず知らずの人々。同じ映画を観て、感動を共有する。

みんなが発する「気」が、自分の「気」と同調し、感情が増幅を見せる。暗闇で観ることで、より感覚が研ぎ澄まされていく。

やくざ映画が全盛だった頃、映画を観終わった誰もが高倉健の顔になって映画館から出てきたという風刺画があったそうだ。まさに、観客が一体となった映画だったのだろう。

人の「気」は偉大な力を持ち、ときに水をも浄化するという。もちろん、悪く作用してしまうこともある。

映画は心の栄養剤。

観客全員で映画に最後の味付けを加えたい。