ハイヒールはつらいよ

ハイヒールなんて誰が考えたんだろう。
営業活動で毎日スーツを着ていると、合わせる靴は自ずとハイヒールになる。が、私は踵の高い靴は、大の苦手である。

ハイヒールは安定が悪い。
その安定の悪さで引き起こすものは、外反母趾、足の関節の痛み、骨格変型、頭痛、血行障害など、挙げればきりがない。
かくいう私も足は冷えやすいし、社会人になってから爪の形も変わってしまった。長時間立って、ハイヒールを履いたまま話をしているときは足が痛くなってきて、会話どころではなくなる。足に合わないハイヒールを履いて腰痛を患ったこともある。散々だ。許されるならば、毎日スニーカーで通いたい位である。

ハイヒールは、つくづく活動的な用途には使えない靴だと思う。
自転車も漕ぎづらい。急ごうにもスピードよりも安定を求めてしまい走りづらい。

ピンヒールなどもってのほか。アスファルトの舗装路で、すき間に引っかかることがあろうものなら目も当たられない。

そもそもハイヒールは、紀元前400年代のアテネで、背を高く見せるため、男女ともに利用していたと言われている。
17世紀のフランスでは、ルイ14世が背を高く見せようとハイヒールを愛用していた。また、当時のフランスにはトイレが無かったため、町中に汚物が放っておかれていた。そこで足元が汚れないよう、地面を踏む面積が少ないハイヒールが普及されたのだ。やがてナポレオン戦争が始まると、靴に機能性が求められ、男性はハイヒールを履かなくなったという。

企業戦士(?)は、やはりハイヒールを避けるべきか。

けれど、身長155cmの私は、かかとの低い靴を履くと見栄えが悪くなるような気がする。

「お洒落は我慢よ!」とピーコが言っていた。

やっぱり女性の横を歩くときにペースを合わせてくれる男性がいい。

(敬称略)